コラム
HPVワクチンどうしようか迷っている方へ
子宮頸がんなどを予防するHPVワクチン(子宮頸がんワクチン)、接種を迷っている方、どうしようかなと思っている方、まだまだたくさんいはると思います。
1997~2008年度生まれの女性(今年の高校1年生~今年27歳になる女性)は今年度がHPVワクチンを無料で接種できるラストチャンスなので、何回かに分けてHPVワクチンについて詳しくお伝えしていきますね。
◆HPVワクチンは安全なんですか?
迷っている方がおそらく一番気になるのはここかと思います。
2013年に、HPVワクチンによる副反応なのでは…?といくつかの症状がメディアでかなりセンセーショナルに取り上げられました。記憶に残っている親御さんも多いと思います。
その後の国内外の研究で、副反応なのではないかと疑われた諸症状は、HPVワクチンを接種していない人でも同程度の頻度でみられる、ということが分かりました。すなわち、HPVワクチンとの因果関係は認められず、安全性はほかの予防接種と同等、として厚生労働省は積極的におすすめしています。
◆なんのために接種するのですか?
子宮頸がんや尖圭コンジローマの原因になるHPV(ヒトパピローマウイルス)の感染を防ぐのがHPVワクチン。HPVの感染を防ぐことで、子宮頸がんなどの予防につながります。
HPVは主に性交渉で感染するので、
「自分には関係ない」
「遊んでなければ関係ない」
「娘にはまだいらない」
と思われることが多いのですが、それは誤解で、
HPVは約8割の人が感染することがあるありふれたウイルスで、だれが感染していてもおかしくはないですし、感染することは珍しいことでも恥ずかしいことでもありません。なので、子宮頸がんはだれでも罹りうる病気。
そのリスクを約9割も防ぐことができるのがHPVワクチンなのです。
予防接種でがんを予防できるというのは、画期的な医学の進歩で、世界は子宮頸がん撲滅に向かっています。
◆いつまでにうてばよいのですか?
一時期お便りが届かなかったがために接種の機会を逃してしまった方のために、特例でキャッチアップ接種が3年間設けられており、今年度が最終年です。
本来は、小学校6年生~高校1年生の女性が接種の対象で、
15歳未満で接種を開始すると2回の接種で完了します。
15歳以上は3回接種が推奨です。
今の高校1年生~27歳になる学年(1997/4/2~2009/4/1生まれ)の女性は、無料で接種できるのは今年度まで、全3回接種するのに約半年かかるため、この9月末までに1回目を接種すれば間に合います。
すでに社会人の方も多く、「忙しくて接種に行けない…」というお声も多いので、
9/29(日) 13-18時
にHPVワクチン接種特別枠を設けています。
まずは相談したい…という方向けに、HPVワクチン相談外来も設けますので、接種希望の方、検討中の方、ぜひこの機会をご活用下さい。
当院では、
東京23区内に住民票がある小6~27歳の女性
渋谷区に住民票がある小6~高1の男性
が無料で接種できます。接種券がお手元にない場合は、住民票がある市区町村の保健所へご連絡すると再送してもらえます。
また、どうしようか悩み中の方まだまだいはり、直接ご相談したい方も多いかなと思うもののどこで相談してよいか分からないかなと思い、 「HPVワクチン相談外来」 を設けました。 居住地にかかわらず、ご本人でも親御さんでも、なんでもご相談下さい。
ご予約はこちらから、「予防接種」の中に「相談外来」の予約枠があります→https://ina-cli.com
ぜひ予防の機会を逃さぬよう。
HPVワクチンについてのもっと詳しい話はまた追ってコラムに書こうと思います。
Inaba Clinic 院長・産婦人科専門医
稲葉可奈子
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